【タワー・オブ・テラー考察・後編】ホテルハイタワーとつながる、もう一つの物語

前編では、ホテルハイタワーの主ハリソン・ハイタワー3世と、SSコロンビア号を巡る人々の物語を辿りました。コレクター、船主、その娘、そして保存協会——それぞれの糸が絡み合って、あの「消失事件」の背景が少しずつ見えてきましたね。

後編では、その物語がなぜレイジングスピリッツというまったく別の世界観のアトラクションと繋がるのか、そしてその先に広がるS.E.A.という壮大な設定について、じっくり掘り下げていきます。

前回のおさらい


簡単におさらいすると、ハリソン・ハイタワー3世は世界中から美術品を買い集めていたコレクターで、その中に呪いの偶像「シリキ・ウトゥンドゥ」が紛れ込んでいました。その品がハイタワーの手に渡るまでには、SSコロンビア号の船主コーネリアス・エンディコット3世をはじめ、娘のベアトリス・ローズ・エンディコット、マンフレッド・ストラング、そしてニューヨーク市保存協会といった人々や組織が関わっていた——というのが前編のあらすじでした。

この「呪われた品を、正当な理由なく手にしてしまった者の物語」が、実はここからさらに広がっていきます。

レイジングスピリッツとのつながり


一見すると、大晦日のホテルを舞台にしたタワー・オブ・テラーと、古代遺跡を舞台にしたレイジングスピリッツは、まったく別の世界の話に思えます。しかし細部を辿っていくと、この2つのアトラクションは同じテーマの上に成り立っていることが見えてきます。

一見無関係な2つのアトラクションを結ぶ設定


レイジングスピリッツの舞台となる遺跡には、炎の神「イクチュラ・コアトル」と水の神「アクトゥリ・クトゥリ」という2対の神を向き合ってはいけないという言い伝えを破り、レールが捻じ曲がったというストーリーとなります。

この「向き合ってはいけないという言い伝えを破った代償」というテーマは、シリキ・ウトゥンドゥを持ち帰ってしまったハイタワーの物語と、驚くほど重なります。舞台も時代も違う2つのアトラクションが、実は同じ「戒めの物語」の変奏だった——そう考えると、両方に乗り比べたくなってきませんか。

パーク内に残る共通の手がかり


この繋がりは、パーク内の細部にもさりげなく仕込まれています。レイジングスピリッツの発掘現場に置かれた道具や案内板、タワー・オブ・テラーのロビーに並ぶ品々——どちらも「探検の末に持ち帰られたもの」というモチーフで統一されており、見比べてみると装飾のトーンや小道具のデザインにも共通する空気を感じ取れます。列に並ぶ時間を使って、両アトラクションの展示を見比べてみるのもおすすめです。

S.E.A.(探検家学会)という世界観


そして、この2つのアトラクションを含む数々の物語を陰でひとつに束ねているのが、「S.E.A.」という組織の存在です。

Society of Explorers and Adventuresとは何か


S.E.A.(Society of Explorers and Adventures/探検家冒険家学会)は、19世紀に設立されたとされる、探検家・学者・冒険家たちが集う架空の組織です。世界各地を旅し、秘宝や失われた文明の記録を追い求めるメンバーたちの活動が、ディズニーパーク各所のアトラクションの背景設定として散りばめられています。ハイタワーやエンディコット家がこの組織と直接どう関わっていたのか、公式に語られる範囲では断定的な描写は多くありませんが、「探検」「収集」「持ち帰ることの代償」という共通のテーマを軸に、S.E.A.の世界観と地続きの物語として楽しむことができます。

東京ディズニーシー内に散らばるS.E.A.の痕跡


S.E.A.の痕跡は、タワー・オブ・テラーやレイジングスピリッツだけにとどまりません。パーク内のレストランやショップの内装、掲示されている探検記録風のプレートなど、注意して見て回ると、あちこちにS.E.A.メンバーの名前や紋章のようなモチーフが隠れています。普段は素通りしてしまうような一角にも、実は物語の断片が仕込まれている——これに気づけると、パークの歩き方そのものが変わってきます。

他パークのS.E.A.関連アトラクションとの繋がり


S.E.A.の世界観は東京ディズニーシーだけのものではありません。他の国のディズニーパークにも、S.E.A.のメンバーが関わったとされるアトラクションがいくつか存在し、それぞれが独自の物語を持ちながらも、S.E.A.という一つの組織の下でゆるやかに繋がっています。

いつか他パークを訪れる機会があれば、東京ディズニーシーで見た物語がどんな形で広がっているのか、探してみるのも面白いはずです。

タワー・オブ・テラーのバックグラウンドストーリーまとめ


前編・後編を通して見てきたのは、一人のコレクターの強欲さから始まった物語が、SSコロンビア号を巡る人々、レイジングスピリッツの遺跡、そしてS.E.A.という探検家学会の世界観にまで広がっていく様子でした。

普段何気なく乗っているアトラクションも、こうした背景を知ってから体験すると、ロビーの一枚の絵、列に並ぶ通路の小道具、ひとつひとつの見え方が変わってきます。次にタワー・オブ・テラーやレイジングスピリッツに乗る機会があれば、ぜひこの物語を思い出しながら、あの世界に足を踏み入れてみてください。

この記事を書いた人 Wrote this article

Tsuppy0129

Tsuppy0129 男性

はじめまして、Tsuppuy(ツッピー)です!茨城在住のアラサー、普段は技術派遣エンジニアとして働いています。大好きなディズニーを中心に、映画やアニメ、ゲームの「知ってるともっと楽しくなる」解説やバックグラウンドストーリーを発信中。好きなことを好きなだけ語りたくてブログを始めました。同じ沼にいる人も、これから沼る人も、一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです!

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